金を持ち逃げされた!

起業失敗談

こんにちは。
価値創造プロデューサーの殿木達郎です。 

前回のブログ、相変わらず!?の大反響でした。
みなさん、他人の味は蜜の味ですね…(笑)。 

そんなに大変なこともあったのですね!と
同情の声もありましたが、 

いやいや!まだまだ!!
こんなもんではないですよ!!! 

しかし全ては、自分の不徳の致すところ…。 

とはいえ、これだけの経験はしようと思って
なかなかできるものではありません。 

今思えば、創業から15年の経営経験があったからこそ、この人生目一杯楽しんでやる!と思えているのであの時の自分を褒めたい気持ちでいっぱいです。
いや、本当に(笑)!!! 

…なんてカッコつけているかもしれませんが
当時は笑っていられなかったですけどね。 

さて、衝撃の前編から今回も吹っ飛びますよ!
いや、会社が吹っ飛ぶ寸前でしたね…。 

当時の社員がこのブログを見ていたら、
呆れるだろうなぁ…。 

こんな会社に自分がしてしまっていたこと、
本当に申し訳なかったと思います。 

この場を借りて改めてお詫び申し上げます。
(失敗ブログ改め、ここは謝罪ブログか …?) 

前回、経理やお金の管理は自分でやるべし!
と書いたにも関わらず、
当時の殿木社長は資金繰りに疲弊していました。 

なんたって月1,500万円の資金繰りですよ!?
30歳そこそこで社長職に駆り出された私には、
とてもハードルの高い話でした。 

そんな殿木社長の心の隙間に、
神のような顔で近寄ってきた人物がいました。 

本当に登場人物が多いんですよ、この会社。
それぞれのエピソードはまた別の機会として。 

殿木社長は…やってしまったのです。 

私より一回りも会社経営経験のある方が、 
「一緒に会社を大きくしましょう!」 
なんと現場責任者&営業部隊として
私の会社に入社してくれたんです。

当時の私にとって、こんな心強い話はなく。 
一緒に仕事をするうちに彼は

 「殿木さん、資金繰り大変だよね。
あなた、本当は現場で活躍したいんでしょ?」 

「資金繰りは私に任せて、
あなたは外で動いてください!」 

彼は経営もサポートすると申し出てくれました。

 な、なんていい人なんだ…! 

殿木社長のの呪縛を解いてくれる救世主
今、ここに現る!! 

全幅の信頼を置いていた殿木社長は、
彼に三種の神器を託しました。 

【代表印】と
【銀行印】と
【通帳】。  

彼が私の片腕として半年が経過し、
売り上げは右肩あがりの兆しを見せていたものの、
資金繰りが大変だという状況は一変せず。 

数字的には利益が出ているはずなのですが…。 

ある日私は、 
「預金通帳を見せてください」 
と彼に申し出ました。

すると彼は 
「あなたは、私を信用していないのですか!
それより売り上げ上げるのは、あなたの仕事でしょ!
お金の心配より売り上げ取ってきてくださいよ!」 

すごい剣幕で返答されました。 

みなさん!お待たせしました!
失敗ブログの真骨頂です! 

結論を先に言っちゃいます! 
もうその時にはお金、なくなっていたんです…。 

半年後に全ての裏を取り、彼の不正が発覚しました。
金額はご想像にお任せしますが、
高級外車が買えるくらいですかね。 

不正が発覚した時は、
絶望の中、会社の建て直しを考えるだけで精一杯。 

俺の信頼ってなんだったんだ…。
そもそも信頼ってなんなんだ…。 

そりゃもう心と脳みそを
アイスピックでグリグリと
えぐられる思いでした。 

みなさん、想像してみてください。
氷を砕くためのアイスピックで
心グリグリ、脳みそグリグリ。 

グリグリグリグリグリグリ。
ぐりぐりぐりぐりぐりぐり。 
ぐりぐらぐりぐらぐりぐら。 

絵本の世界になってきました…。 

でもですね、ここには沢山の
成功のヒントが隠されていたのです。  

失敗:資金繰りから逃げたことが全ての始まり。
横領した彼を一時は心の底から恨みましたが、そのような状況を生み出した自分にも大いに責任がある。

そして何より、当時必死で売り上げを作ってくれていた社員への思いやり、配慮、感謝に欠けていたことです。 

成功のヒント:資金繰りは人に託してはダメ。
経営者が数字を日々見ていなかったら、会社は崩壊します。 
最近は会計アウトソーシングなど便利なものがありますが、作業はうまく託して社長は数字と真摯に向き合い、考え続けることを忘れずに。これがなければ事業は成長しません。 

そして、己の命と同じくらい大事な【代表印】【銀行印】【通帳】は 

他人に渡すな!
肌身離すな! 

この3種の神器は会社の守り神である。